乗り物酔い
乗り物酔いは、船やバス・電車・飛行機などに乗っている時に顔面蒼白になり、吐き気や冷や汗が出たり、脱力感や無力感、無気力、思考力の低下、ひどい時には嘔吐などといった症状が現れます。
一般的に乗り物酔いは子供に多くみられる症状です。
3、4歳頃から症状があらわれて、年齢とともにその割合が増加していきます。小学校高学年から中学生時代にピークに達し、徐々に減少していき、20歳を過ぎるとさらに少なくなりますが、40~50代になると再び乗り物酔いになる人が増えます。
中高年以降に発症する乗り物酔いには、子供の乗り物酔いとは別の原因が潜んでいることもあります。
乗り物の振動や加速、体の傾斜などの刺激は内耳にある三半規管でとらえられます。頭の位置と目から入る情報がズレ(頭と眼球の位置情報のズレ)て混乱すると乗り物酔いが起こります。
こうした情報のズレに慣れ、対処法を体が学習することで解消していきます。また、予防法としては寝不足や空腹、車中での読書、急発進・急ブレーキを避けることが大切です。他には、不安感を与えない、楽しく過ごす、酔い止めの薬を飲んで乗るということも大切です。
そして日頃から、平衡感覚を養うことも効果的です。乗り物酔いの薬は自律神経の興奮を鎮める抗ヒスタミン剤が中心です。乗り物酔いでも、内耳や眼球の動き、もしくは脳などに原因がある可能性もありますので、重症の場合はなるべく検査をして頂くことをおすすめします。